うつ病になってからの働き方

うつ病は見た目では分かりにくい病気です。


気分が落ち込んでいるときや体調が不調のときは仕事にも影響します。
もし、仕事と両立しはじめたものの、調子を崩したというときには、無理をせずに「医師に意見を求める」ことが大切です。
あなた自身は「もう少し頑張れるはず」と思っていても、専門家の目からすると、休養が必要という場合があります。
また、医師やカウンセラーは、うつ病に関することだけでなく、仕事やプライベートなど一見すると関わりのないようなことも含めて、総合的に話を聴いた上でアドバイスをします。


うつ病と仕事の両立を目指す場合、症状の影響で作業効率が下がったり、疲れが取れなかったりなど、「思うようにいかないこと」が少なくありません。
そういったことが重なると、「うつ病は甘えなんじゃないか」と人に言われたり、自分でも「努力が足りてないだけなんじゃないか?」と思い詰めたりする人もいると思います。
しかし、その焦りがプレッシャーになり、「早く治したいのに少しもよくならない」「こんなに長引くようだと、もう治らないんじゃないか」と落ち込んだり、症状を悪化させたりすることがあります。
また症状を受け入れることも、仕事との両立のために大切です。


例えば、うつ病だと、夕方になると疲れて、仕事が手につかないということも比較的多いと思います。
そうしたときに、夕方は疲れが出るから、この仕事は午前に終わらせておこう夕方は疲れが出るから、納期に余裕を持たせようなど、自身の症状を受け入れた上で予定を立てることをオススメします。
仮に原因があったとしても、それが解消されたからといって、すぐに抑うつ症状がなくなるとは限りません。

したがって、原因についてはあまり考えすぎず、まずは症状を受け入れた上で、「どう治していくか」「どう生活していくか」といった具体的な方針・方策を考えて、実践していくことをオススメします。


公私ともに無理をしない」ことが、うつ病と仕事を両立させるための秘訣です。
前提として大切なのは、無理をしないこと、そしてかかりつけ医の判断に従うことです。
もし病状が悪化した際には、医師の診断の上、しかるべき休養を取るようにしましょう。


また、自己判断での断薬は絶対にしないでください。
まず、どんなに仕事が忙しくても、通院はきちんと続けるようにしてください。 もし、「医師の診断にどうしても納得できない」「処方された薬を服用することに抵抗がある」という場合は、セカンドオピニオンを求めて別の病院を受診するのもひとつの手段です。
また、定期的に産業医面談を受けるという方法もあります。
場合によっては上司も同席の上で、業務に関する具体的な相談をすることも可能なので、ぜひ一度、利用してみてください。
睡眠リズムの乱れは、生活リズムの乱れに直結するだけでなく、あなたの仕事のパフォーマンスや、日頃感じるストレスにも大きく影響します。
また、特に薬物療法を受けている方などは、アルコールやカフェインの摂取に注意してください。
これらの嗜好品は、薬効に悪影響を及ぼす可能性があるだけでなく、頭痛や不安の原因にもなることもあります。
仕事を続ける以上、ストレスは避けて通れません。
そのため、ストレスが溜まったときに、上手に発散する方法を身につけることが大事です.


仕事を続ける以上、ストレスは避けて通れません。
ちょっとした隙間時間に、一人でできるリラックス法を修得するのも有効です。
深呼吸をする
簡単な屈伸運動やストレッチをする
職場の周りを散歩する
肩の力を抜き、目を閉じて数秒じっと休む
など、ストレスを軽減するだけでなく、発散する方法も身につけるようにしましょう。
仕事との両立にこだわらないで、「どうしてもつらいときは休職する」という選択も大切です。
実際に検討する際には、まずは医師に相談の上で、上司や人事担当者と面談をするようにしましょう。
繰り返しにはなりますが、なによりも優先すべきは、あなたの体調なのだということを、忘れないようにしてください。